芳賀の里、鶴島巡礼の詳細
1、聖ディエゴ喜斉の出身地「芳賀の里」への巡礼
1597年2月5日、豊臣秀吉に迫害され、長崎西坂の丘で殉教した26聖人の一人である聖ディエゴ喜斉の出身地が、岡山市芳賀にある。小高い丘の上に地元の人たちによって建てられた記念碑があり、岡山教会では毎年6月「芳賀巡礼」として参加を呼びかけ、徒歩巡礼を行っている。歩きながらの祈り、記念碑周辺の清掃、聖ディエゴ喜斉を偲びながらのミサ、分かち合いをしながらの昼食をする。聖ディエゴ喜斉の深い信仰を思い起こしながら自分自身の信仰を深めることのできる豊かな恵みをいただく一日となる。また毎月一回、信徒有志による徒歩巡礼が行われ、祈りをささげ記念碑周辺の清掃に取り組んでいる。
2、長崎浦上キリシタン流刑の地「鶴島」への巡礼
明治時代の初め、長崎浦上のキリシタン113名の流された流刑の地「鶴島」は、和気郡日生町の沖合にある。島の高台には当地で殉教した18名の方の墓(自然石)があり、殉教者碑と木の十字架、マリア像が建てられている。また近くには改宗を迫った「改宗の祠」が残っている。毎年10月には「鶴島巡礼」として岡山教会の信徒、姫路教会、赤穂教会にも参加を呼びかけて取り組んでいる。現在は無人島となり、船をチャーターしての巡礼となっている。島の船着場から墓地への通路は年々笹の茂みが広がり巡礼前に通路を確保するために草刈作業を行っている。JR日生駅前に集合し船に乗って鶴島に向かう。島では墓地の周辺の清掃をし、墓石に前に持参した花をささげる。その後ミサをささげ、流刑された方々の苦しい島での生活、労働、棄教を迫られ親子で共に苦しんだことなどの話がされ、信仰に生きて苦しみに耐えた素晴らしい先輩を偲ぶ。ミサの後は、食事をしながらの分かち合い、子供たちのつり大会など楽しいひと時を過ごし、島を後にする。周辺地域の教会と一緒になって行う鶴島巡礼は意義深いものになっている。