日本26聖人殉教者
1.フランシスコ(堅信名)・ガヨ(霊名) 年令不詳。大工。妻は伊勢に居住。都の修道院で働き八ヵ月前に受洗。一行を慕い旅を続け殉教者に加えられる。 |
2.竹屋コスメ 年令不詳。刀研師。尾張出身の既婚者。イエズス会士から洗礼を受けた古い信者。大坂のフランシスコ修道院で伝道士として働く。大坂で捕縛。 |
3.助次郎ペドロ 年令不詳の若者。都出身。殉教者たちの旅路を助けるためにオルガンチノ神父によって遣わされ、途中で一行に加えられた。 |
4.小崎ミゲル 四十六才。弓矢師。伊勢出身。イエズス会士から受洗。フランシスコの家の門近くに居住。建築に協力。トメ、マンショ、フェリッペ、三人の父。 |
5.喜斎ディオゴ 六十四才。伝道士。備前出身。大坂で接待係として働く。殉教直前にイエズス会修道士の誓願を立てる。殉教者の最年長者。 |
6.三木パウロ 三十三才。イエズス会修道士。摂津国出身。パウロ三木半太夫の子。四、五才の時受洗。安土セミナリヨの第一期生。説教を得意とする。十字架上の叫び |
7.茨木パウロ 年令不詳。若い頃は侍。樽職人。尾張出身。イエズス会士から受洗。烏丸レオンの兄。既婚の信徒として教会のために働く。 |
8.五島ジョアン 十九才。五島出身。天草の志岐でモレホン神父の同宿となり、共に上京して、大坂で働く。殉教直前にイエズス会修道士の誓願を立てる。 |
9.茨木ルイス(ルドビコ) 十二才。同宿。尾張出身。茨木パウロ、烏丸レオンの甥。殉教者の最年少者。十ヵ月前に受洗。修道院に起居していた。 |
10.アントニオ 十三才。同宿。長崎出身。父中国人、母日本人。以前イエズス会の教会で学んだ。七、八ヵ月前上京してフランシスコ会の修道院で教育を受ける。 |
11.ペドロ・バプチスタ 四十八才。フランシスコ会司祭。スペインのアヴィラ県出身。一五九三年来日。都に天使の元后教会、聖アンナ病院・聖ヨゼフ病院を建てる。 |
12.マルチン・デ・ラ・アセンシオン 三十才。司祭。神学者。スペイン・ヴィスカヤの出身。一五九六年フランシスコ・ブランコと共に来日。大坂の修院長。 |
13.フェリッペ・デ・ヘスス 二十四才。メキシコ出身。司祭叙階のためサン・フェリッペ号でメキシコに行く途中土佐に漂着。 |
14.ゴンサロ・ガルシア 四十才。父ポルトガル人、母インド人。イエズス会の伝道士として八年在日。のちマカオの商人を経て、フランシスコ会修道士となる。 |
15.フランシスコ・ブランコ 三十才位。司祭。スペイン・ガリシアのモンテレイ出身。メキシコで叙階され、マニラ経由で来日。 |
16.フランシスコ・デ・サン・ミゲル 五十三才。修道士。スペイン・パリジアの出身。二年間メキシコにいた後、マニラ経由で来日。 |
17.マチアス 年令、生国など不明。本来逮捕される筈であった同名の料理人マチアスが不在で応答しなかったため、代わりに殉教者の列に加わった。 |
18.烏丸レオン 年令不祥。伝道士。尾張出身。若い頃は僧であった。イエズス会士より受洗。茨木パウロの弟、茨木ルイスの伯父。既婚者で娘がある。 |
19.ベントゥラ 京都の古い信者で、幼児期母を失い、異教徒の継母が来たため彼は寺で二十年以上育てられた。後、フランシスコの修道院に同宿として入る。 |
20.小崎トメ 十六才。伊勢出身。前述小崎ミゲルの長男。マルチン神父と共に同宿として大坂にいた。長崎への途上、三原で母に書いた手紙は広く知られる。 |
21.榊原ホアキン 四十位。大坂出身。重い病床で洗礼を受けたが、回復後大坂でベレン修道院の建設を手伝い、その後料理人として働く。 |
22.薬師フランシスコ 四十六才。聖ヨゼフ病院の医師。京都出身。かつて大友宗麟の侍医を務める。一年前リヴァデネイラ神父より受洗。妻、三人の子。 |
23.談義トメ 年令不祥。伊勢出身。薬種商。イエズス会士より受洗した古い信者。既婚。子あり。修道院の近くに転居して、説教師を務める。 |
24.絹屋フアン 二十八才。京都出身。絹織物工。一年前に受洗、修道院の近くに転居して、助手を務める。 |
25.ガブリエル 十九才。同宿。伊勢出身。フランシスコ会士から受洗。当初これに反対した彼の父も後に受洗して、修道院の門番として働く。 |
26.鈴木パウロ 四十九才。尾張出身。伝道士。十三才のときイエズス会士より受洗。京都の修道院の近くに妻とともに転居して、聖ヨゼフ病院の管理人を務める。 |