2006年度
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1.大塚司教メッセージ 2.正義と平和協議会全国集会について 3.全体プログラム 4.参加を希望される方へ 5.3日間の写真集 |
京都教区の皆さん、私たちは『日常からミサを生きる』パート3として「新しい福音宣教」を目指していますが、すでに今年の年頭書簡でもお知らせしましたように、10月7日から9日にかけて第32回カトリック正義と平和全国集会が京都教区の主催で行なわれます。教区の「カトリック正義と平和京都協議会」を中心に大会実行委員会を設け、教区を挙げて準備を進めています。
「新しい福音宣教」の新しい表現とは、福音の内容を損なうことなく、その実践を現代社会に適応させることですが、現代の福音宣教の状況はかなり変わって来ています。「新しい福音宣教」には、貧しい人々、社会的に弱い立場の人々、若い人々への配慮や、家族、労働環境、社会正義、福祉、文化面でも、今まで以上に正義と平和の福音的な預言者のかかわりがあるはずです。
今回の京都大会のテーマは、「このままでいいの?―キリストとともに歩もうー」です。昨年戦後60年目の平和旬間に日本カトリック司教団は『非暴力による平和への道〜今こそ預言者としての役割を〜』を発表しましたが、「このままでいいの?」という呼びかけも、今日の世界や日本を覆う諸問題の根底に平和への脅威があることを痛感し、「このまま、何もしなくてもいいのだろうか?」とキリスト者としての「預言者」として責任を喚起しています。
ヨハネ・パウロ2世は、教会が社会問題に関わる霊性を「人間は教会の道である」という表現で表わし、「教会の唯一の目的がキリストご自身によって教会に託された人間に対する配慮と責任である」(『新しい課題』より)と、教会の預言者としての使命を定義されました。私たち現代のキリスト者がキリストとともに歩むべき道は、この人間に対する配慮と責任を果たす教会の預言者としての道ではないでしょうか。
どうか教区の皆さん、来る京都大会において全国から参加される皆さんとともに私たち京都教区民が「新しい福音宣教」として、この「正義と平和協議会」全国集会に参加してください。そして、人間に対する配慮と責任を果たす教会の道をキリストとともに歩むため、社会の福音化に挑むための必要な学習と、共に歩む仲間作りを深めましょう。お互いに是非、各共同宣教司牧ブロックや小教区の方の参加を呼びかけてください。この大会の成功のために関心を持ち、お祈りをお捧げください。また大会には多くの経費がかかります。教会・修道会・個人の皆様のご理解と温かいご寄付もお願いいたします。
では、正義と平和の源である父なる神様に京都大会への祝福を願い、『みながひとつになって』(司教のモットー)祈りのうちに準備を進めてまいりましょう。
J.A.ロペス神父
今年の10月7日(土)から9日(祝)にかけて、京都教区で正義と平和協議会全国集会京都大会が行われます。 現在、その実行委員会が準備に当たっていますが、改めて正義と平和活動についてご紹介します。
正義と平和協議会とは
第2バチカン公会議の現代世界憲章に基づき、教皇パウロ6世が「教皇庁正義と平和委員会」を設立し、各国の司教協議会に「正義と平和委員会」の設立を要請しました。日本司教団はこの「正義と平和委員会」から1974年名称を「日本カトリック正義と平和協議会」と改名しました。
「京都協議会」は1977年に発足し、「部落問題」を優先課題として「福音からの問いかけを実践し、特に抑圧されている人々の側に立って行動を起こす」ことを目的に活動を始めました。事務局はカトリック会館7階です。
正義と平和全国集会とは
今年で第32回となる全国集会は、各教区回り持ちで開催され、京都教区での開催は前回1994年に続いて3回目となります。開催する教区によりさまざまな取り組みがされて来ましたが、全体的には2日から3日をかけて、メイン会場においての基調講演、パネルディスカッション、いくつかのグループに分かれて現地学習、分科会討議、懇親会、感謝のミサなどが行われます。また会場で各地の活動内容を紹介するパネル展示、書籍・ビデオ販売などがその期間に行われます。テーマ・正義と平和には、信仰が求めるさまざまな現代的課題が取り上げられます。
全国集会京都大会
会場として聖母女学院(藤の森)が予定されていますが、具体的にはこれから順次、ポスターやパンフレットなどでお知らせします。教区時報でも紹介していきます。この集会が他府県ですとなかなか参加できませんが、今回は近くで行われるので、参加しやすいでしょう。3日間全部参加できなくても、部分的にでもいいですから、京都教区から一人でも多くの参加をお待ちします。
10月7日(土)
午後 現地学習(それぞれ現地集合)
@ 京都北部「平和のための舞鶴湾と基地巡り」(集合 12:00JR西舞鶴駅)
A 奈良「奈良とハンセン病―寺社・被差別部落との関わりで」(集合 12:00JR奈良駅)
B 三重「長良川河口堰建設から学ぶ」(集合 12:00JR/近鉄桑名駅)
C 京都市内「目で見る宗教の戦争責任」(集合 13:00JR京都駅八条口)
18:00 アピカルイン京都(京都市地下鉄松ヶ崎)へ集合、受付
18:30 開会式
10月8日(日)(場所 聖母女学院短期大学)
8:00 ミサ 伏見教会
9:30 基調講演 藤野 豊氏(富山国際大学・日本近現代史専攻)
@ 「ファシズムと優生思想」
A 「国家体制の中のキリスト者」
13:45 分科会
1 若者たちはどこへ?―若者たちと雇用形態―
2 ハンセン病と部落問題
3 今、教会の使命は…
4 宗教の戦争責任―戦没者の慰霊と顕彰に果たす役割―
5 なくしてわかる憲法9条―改定の裏側とアジアにおける平和憲法の意義―
6 野宿者の人権
7 アイヌ民族に学ぶ―その文化伝承と共有財産裁判について
8 在日外国人の宗教と他文化共生をめぐって
9 東ティモールでもあった第二次大戦下の日本軍性奴隷制問題―60年の沈黙を破って―
10 長良川河口堰のもたらしたもの、再生への模索
11 「神の民」としての教会―第2バチカン公会議の示す参加型教会を考え、行動する―
12 10代の性とどう向き合うか
13 聖書と社会
10月9日(月・祝)(場所 聖母女学院短期大学)
9:00 全体会 @ ― 各分科会発表
10:45 全体会 A ― 感想、まとめ
12:00 子どもとともにささげる派遣のミサ
京都大会の案内のパンフレットは各教会に送られていますので、詳しいことはそれを貰って見て下さい。その中に参加申込書があります。申込は7月31日(月)までです。
問合せ FAX075(223)2291 京都大会実行委員会